フィリピンのセブ島で学会講演をしてきました!<小児循環器ブログ②>
2023年2月23日に、2023年APPCS(Asia-pacific Pediatric Cardiac Society; アジア太平洋小児心臓病学会)の学術集会に招待講演で呼ばれ、発表をしてきました。
メインテーマは「小児がんの心毒性を検出するための心エコー検査」で、サブタイトルは「化学療法を受けている小児の心毒性を検出及び監視するための様々な心エコーパラメータについて議論する」でした。小児がん治療後の心機能について、心エコーでフォローする際の最新の知見について発表してきました。小児がん治療は日々進歩し、心エコーも日々進化しております。そのため、小児がん治療後の心機能について、昔の心エコーでは捉えられなかった心機能異常を早期に発見し治療出来るようになってきております。
私重光が日常の臨床だけでなく研究や発表を多く行うようになったきっかけは、小児科医2-3年目の時に担当した中学生の患者さんがきっかけでした。
その患者さんは、原因不明の痙攣(けいれん)と発熱と意識障害が続き、1か月以上人工呼吸器をつけながら寝たきりで抗けいれん薬の点滴を続けておりました。しかし、当時の私の上司が過去の学会や論文報告の文献を検索した結果、原因が判明し、原因に対する治療を行ったことで、痙攣と発熱が少しずつ改善し、意識も元に戻り、数か月のリハビリを経て後遺症なく歩いて退院することができました。退院時に御両親から、「私の子どもの病気は、過去の学会や論文による報告が無ければ原因がわからなく助けられなかった。今後の患者さんの為にも、先生方には是非私の子どもの症例、そしてその他貴重な症例を学会や論文で発表していただき、今後同じ病気で苦しむ患者さんのために役立てていただきたい。」と伝えられました。以来、貴重な症例に出会いましたら学会発表や論文執筆をさせていただき、また多くの症例から得られる臨床研究も行うようになり現在に至っております。
当院はまだ開業まもないですが、当院からも皆さまのお力をお借りしながら様々な医療知見を発信できればと考えております。
フィリピン学会会場現地では、アジア各国の小児循環器医と交流が出来ました。また、初めて触れたフィリピンの方々の性質(歌って踊って楽観的)や文化に大変刺激を受けました。
フィリピン、セブ島の街並み
フィリピン、セブ島の海
フィリピンのタバコのパッケージ。タバコの害がパッケージに描写されております。
当院でも2023年3月から禁煙外来が始まります。
禁煙認定指導看護師、宇野澤のブログはこちら(https://www.sakura-kodomo.clinic/blog/932/)。 医師木村岳人のブログはこちら(https://www.sakura-kodomo.clinic/blog/370/)。