夏の三大感染症について〈スタッフブログ〉
春の季節が過ぎ気温が高く、湿度の高い日が続いていますね。
6月に入りプールや水遊び等夏ならではの遊びも盛んになる楽しい時期になりますが「夏風邪」と呼ばれるウイルス性の感染症が流行る季節にもなります。
子どもの夏の三大感染症と呼ばれる『ヘルパンギーナ』『手足口病』『咽頭結膜熱(プール熱)』がこの時期増えてきます。今回はこちらの感染症の症状や対応についてお話ししたいと思います。
ヘルパンギーナ
【症状】
・38~40℃の高熱が2~3日続く。
・のどの痛みの症状や口の中に水疱(水ぶくれ)や発赤が現れる。水疱は破れて痛みがでることもあり。合併症として、熱に伴う熱性けいれんや、まれに髄膜炎や心筋炎を起こすことがある。
・のどの痛みがひどく食事、飲水ができないことがある。
【対処法】
・こまめな水分補給
・スープや、豆腐やプリンなど、のどごしが良く、消化の良い食事にする。
【登園の目安】
・発熱がなく(解熱後1日以上経過し)、普段の食事ができること。
※熱が下がって1日以上経ち、いつも通り食事ができるまではお家で過ごしましょう。
手足口病
【症状】
・手のひら、足の裏、口の中に小さな発疹や水疱ができる。おしりなど、皮膚の柔らかいところに出て、痛みやかゆみが伴うこともある。
・発熱
【対処法】
・こまめな水分補給
・ヘルパンギーナ同様に、のどごしが良く、消化が良い食事にする。
【登園の目安】
・熱がなく(解熱後1日以上経過し)、普段の食事ができること。
※熱が下がって1日以上経ち、いつも通り、食事ができるまではお家で過ごしましょう。
咽頭結膜熱(プール熱)
【症状】
・38℃以上の熱が3~5日続く。
・喉の痛み、咽頭発赤
・結膜炎(充血や涙目など目の症状)
【対処法】
・こまめな水分補給
・ヘルパンギーナ同様に、のどごしが良く、消化が良い食事をする。
★タオルなどを家族と共有しない事も大事です★
【登園の目安】
・主な症状(発熱、咽頭発赤、眼の充血)が消失してから2日を経過するまで。
〈まとめ〉
・夏風邪のウイルスに効くワクチンや特効薬はなく、ウイルスが原因のため抗生物質も効果がありません。そのため、基本の予防は感染者と接触を避けることと手洗いやうがい、タオルを共有しないことになります。
・夏に流行することが多い病気は感染力が強いので何度もかかる可能性があります。
治った後も、2~4週間くらいは便にウイルスがいます。オムツ替えの後は、しっかり手洗いをしましょう。
もし感染してしまった場合は、水分補給、栄養補給を行い安静にして回復を待ちましょう。
・体力の回復に必要なタンパク質が不足しないように、白身魚や卵、豆腐などの柔らかくて食べやすいものを取ると良いでしょう。ただし、ヘルパンギーナのようにのどが痛くて食べられない場合は、ヨーグルトやプリン、アイスクリームなど、のどを通りやすく、食べられるものでもよいでしょう。
・軽症で済む場合が多いですが、まれに重症化することがあるため保護者の方は経過観察をしっかり行い、水分が取れず尿が出ない、高熱、ぐったりしているなどの異変がある場合には受診して下さい。
また、免疫力が低下していると大人も感染することがあるため、日ごろから生活リズムを整えて免疫力が低下しないようにしましょう。
(参照)保育所における感染症対策ガイドライン 厚 生 労 働 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002mcipatt/2r9852000002mdgm.pdf