小児科診療
発熱、咳、鼻水、鼻詰まり、耳の痛み、のどの痛みといった急性症状がありましたら、一度受診してください。こうした症状がある際に早期の段階で適切な治療を受けることは、つらい症状の解消だけでなく、長期化や悪化を防ぐことにも役立ちます。
子どもの治療では、薬の種類、服用する量や期間によって症状の改善効果がまったく異なってしまうケースがあります。適切な治療には、病態が起こっている原因を念頭に置くことが重要です。当院ではお子様のつらい症状をできるだけ早く改善させることを心がけています。また、当院の医師は全員小児科専門医のため、大学病院やそれに準ずる病院での臨床経験を基に、適切な検査や治療を心掛けております。
症状の内容や程度には個人差があります。また、皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状にアレルギーが関与しているケースも珍しくありません。当院では小児科に加えて、小児皮膚科やアレルギー科に関しても専門的な診療を行っていますので、お子様の症状を総合的にみて診断し、より早く適切な治療につなげています。
慢性的な症状がある場合にもご相談ください。
なお、急性症状を起こしている場合には、症状に合わせて検査を行うことで急性咽頭炎、急性上気道炎、溶連菌感染症、アデノウイルス感染症、インフルエンザなどを診断し、適切な治療につなげています。
お子様の気になる症状がありましたら、お気軽にいらしてください。
慢性的な咳について
1ヶ月以上咳が続く場合、感染症やアレルギー疾患の可能性があります。治療を受けていても治まらない場合には、これまで服用してきたお薬と経過を知ることが適切な診断に大きく役立ちます。受診される際にはお薬手帳をご持参ください。
発熱をはじめとした他の症状の有無、症状のあるお子様と同居されているご家族が同じ症状を起こしているかどうかも重要なポイントになります。当院では経過をうかがった上で必要と判断した場合には感染症抗体価やアレルギー検査を行って診断しています。
熱性痙攣(けいれん)について
熱性痙攣は、発熱している際に起こる痙攣で、多くの場合は1~2分で治まります。痙攣が10分続いている場合には速やかに救急車を呼んでください。また、いったん治まった場合も繰り返すようでしたら、できるだけ早く受診する必要があります。
熱性痙攣を起こしてすぐに治まった場合でも早めに受診してください。その際には、ご家族で過去に痙攣を起こしたしたことがあるかどうかもお伝えください。
嘔吐
嘔吐を繰り返している場合には、水分補給をしないと脱水の恐れがありますが、様子を観察して必要であればお腹を休めることも重要になってきます。状態の見極めと適切な処置が不可欠ですし、内服や点滴、坐薬による治療が必要になることもありますので、まずはご相談ください。
また、点滴と同程度の効果がある経口補水薬の組成、水分・糖分・塩分のとり方といったこともお伝えしています。
なお、嘔吐に加えて、下痢や発熱がある場合には速やかな受診が必要です。嘔吐してぐったりして元気がない、顔色が悪い場合もできるだけ早く受診してください。
慢性的な下痢
下痢や嘔吐の原因ではウイルス性の急性胃腸炎が多く、ほとんどは4~5日で改善に向かいます。水分補給や食事に問題がなく、元気な場合でも、1日5~10回の下痢が1週間以上続くようでしたら、受診が必要です。受診の際にはお薬手帳をご持参いただき、食事内容などについても詳しくおうかがいします。また必要と判断された場合にはアレルギー検査、腹部超音波(エコー)検査なども行って診断し、適切な治療につなげます。
血便
赤い血が便に混じっている、どろりとした粘血便、全体に赤黒い、黒くてべたべたしているなど血便の状態がわかると診断に大きく役立ちます。血便のついたオムツをご持参いただくか、スマートフォンで撮って見せていただけると参考になります。また、発熱や下痢などの症状の有無、お子様の機嫌も欠かせない情報です。
腸重積など緊急性の高い病気の可能性もありますので、当院では腹部超音波(エコー)検査を行うなど、深刻な疾患をできるだけ早く診断できるよう心掛けています。
夜尿症
おねしょはほとんどの場合、年齢と共に頻度が下がっていきますが、その時期には個人差が大きいものです。疾患が関係しているケースもありますので、原因をしっかり確かめることをおすすめします。
夜尿症には5歳以上という基準がありますので、5歳以上でおねしょが治らない場合はご相談ください。水分や夕食のとり方、日中の過ごし方、ご家族の対応などを見直すことで改善することもあります。こうした見直しで改善できない場合には、腹部超音波(エコー)検査や尿検査を行って原因を見極めていきます。便秘や過去に尿路感染症になったことがあるなど、便や尿に関するトラブルの有無も診断には重要になります。
夜尿症の治療では、お泊りの対策、アラーム療法、内服治療などがあります。お子様の気持ちやご家族の協力も重要ですから、些細なことでも遠慮なくご質問ください。
低身長、体重増加不良
乳幼児健診では成長発達についてフォローしていますが、1歳以上の健診を受けないでいると低身長や体重増加不良といった発育の遅れに気付かないケースがあります。また、呼びかけに反応しない・言葉が遅れる場合は聴覚に、画面や絵本を近い距離で見ている・斜視などがある場合は視覚に問題がある可能性もあります。この時期に適切な診断がされることが重要となります。必要な場合には、連携している適切な高度医療機関にご紹介しています。お子様の成長発育にご不安がある場合は、お気軽にご相談ください。