この4月から子宮頸がんワクチンの接種勧奨が再開されています。
公費接種の対象年齢の方にはお知らせが届いていることと思います。
また、キャッチアップ接種として1997年4月2日~2006年4月1日生まれの女性も公費で接種可能となっています。
子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するのにとても有効なワクチンです。
子宮頸がんの嫌なところは、発症年齢が20代から上昇し40代でピークを迎える、つまり働き盛りの方、これから結婚や出産を控えている方、まだ小さなお子さんを育てている方などが発症しうるということです。
現在日本で接種できるワクチンは、サーバリックス(2価)・ガーダシル(4価)・シルガード9(9価)の3種類です。
シルガード9は子宮頸がんの原因とされる9種類のHPVの型に対応しているワクチンで、子宮頸がんの90%を予防できると考えられています。
シルガード9は当院で接種可能ですが、定期接種の対象ではなく任意接種のため、全額自己負担となります。
そうなると、シルガード9が公費接種できるまで待とうかな、と考えられる方もいらっしゃると思いますが、子宮頸がんワクチンは性交渉を経験する前に接種を行うことが非常に効果的であるため、現在接種対象年齢の方々は待つことはお勧めしません。
というのも、2価ワクチン・4価ワクチンともに子宮頸がん予防に効果があるという報告が出ているからです。
2020年にはスウェーデンの調査で4価のHPVワクチンが子宮頸がんを予防する、という調査結果が報告されましたし、2021年にはイギリスの調査で、12~13歳で2価ワクチンを接種すると子宮頸がんを87%減少することができたという結果も報告されています。
接種に際し、副反応など不安なこと、疑問に思うことがあれば丁寧にお話し致します。
また、以下のホームページも参考になさってみてください。
みんパピ https;//minpapi.jp